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  • 執筆者の写真nsawa-saraca

【2nd制作その4】15年前のズボンドズボンからのメッセージ


数年前、「断捨離」は仏教用語か何かで 、昔から説教で使われている言葉なのかと思いきや、実は最近の言葉で、山下英子さんという方の商品登録だった事を知りました。

その言葉を知ったからなのか?年齢のせいなのか?いとも簡単に物を捨てられるようになりました。

必要なもの意外は手放してしまうと気持ちよいもので、基本的には良い事だと思っていますが、調子に乗って大切な物も捨ててしまって後から後悔する事もあります。

毎年、「これは捨てられない」というものだけ残して物は捨てるのですが、1年経ってみると、取って置いた物も結局は必要なかった事に気付いて、捨てるのです。そうやって「これは捨てられない」というものが減っていきます(最初から全部捨てても結果は変わらないというのに・・・・)。

先日、断捨離作業をしていたら、遥か昔、所属していたズボンドズボンのON AIR EAST(現O-EAST)でのライブの録音が出てきました。しかも今流行のカセットテープで!!

ケースには2002年2月1日と書いてありました。

冷やかし半分、恐る恐る、聴いてみたら、それが意外と良かったのです。

もう15年前の話で、当時バンドはキャパ3桁のハコで活動していたところ、4桁のハコで出来るチャンスがやってきた!という時のライブで、今の自分からしたら、演奏は決して上手くないし、青い演奏だけど、良いステージの空気が確実にあった。

初めて4桁の聴衆の前で演奏するバンドの気負い、周到なリハーサル。一体感やメッセージ、勢いが伝わってきたのです。

バンドのリズムは前走りだし、今の方が落ち着いた上手い演奏が出来る事は判っているが、前のめりでも、良いと思わせる何かを感じたのです。

しかし!当時の自分(自分たち)には、そんな意識は無かった。むしろ「俺たちグルーヴしてないよね」みたいな悩みを抱えていた。

演奏している時の感覚と、翌日、録音を聴いたときの感想は一緒ではないし、その録音を1年後に聴いた時の感想も異なるということは良くあります。

その瞬間で消えてしまう演奏の聴こえ方は、聴く人、タイミング、価値観の変化などによって形を変えてしまう。

楽器をやる以上は、上手に演奏がしたいという気持ちで練習はしているけど、結局、耳と気持ちが魅力を感じるのは欠点の無い上手な演奏やテクニックじゃなくて、他の所にあるんじゃないか?

楽器の上手さや演奏の精度にこだわり過ぎると、この当たり前すぎる答えを見過ごしてしまう危険があるのでは?

というわけで、15年の歳月を経て、何かを伝えてきた、このカセットテープは断捨離の対象外ですね。

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